Keyger's Fadpadの動態

Thera-hubスタッフ 金澤整形外科の平峯です。

 

 

前回の記事で出てきた、Keyger's Fadpad【動態】について紹介していきたいと思います。

 

今回は特に、足関節底背屈運動時におけるアキレス腱パート長母趾屈筋パート(以下:FHLパート)の動態について書いていきます。

 

アキレス腱下Keyger's Fadpad近位部の位置関係について見てみましょう

 

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Keyger'sFadpad近位部

アキレス腱と長母趾屈筋の間には、Keyger'sFadpadが存在し、上部がアキレス腱パート下部FHLパートと分けることができます

 

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背屈時

~背屈運動時~

アキレス腱は遠位へ移動しますが、これに付随して上部のアキレス腱パートも遠位に移動します。この際、FHLパートは相対的に逆方向へ移動し、ヒラメ筋と長母趾屈筋との間に侵入します

 

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底屈時

~底屈運動時~

アキレス腱とともにアキレス腱パートは近位へ移動し、相対的にFHLパートは遠位へと移動していきます

 

つまり、Keyger's Fadpadの近位では、ヒラメ筋と長母趾屈筋との間、アキレス腱パートと長母趾屈筋と

 

の間の滑り機構をFHLパートが中心となって調整していることになります

 

この組織間の滑走性や脂肪体自体の柔軟性が低下することで背屈制限の原因となるため

 

パート間を分けて動かすことや滑走性を出すこと脂肪体の柔軟性を維持することは、非常に大切になってきます

 

触り分けやパートごとの滑走性の改善方法については指の置く深さを変えたり、筋の伸張運動を使用したりすることで可能ですので、エコーがある方は是非、エコーを当てながら確認してみて下さい!!

 

(※記事内でも紹介しようと思います、いずれ・・・)

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アキレス腱断裂術後

ちなみに、これはアキレス腱断裂術後2か月患者の同部位の画像です

 

術後に限らず、拘縮による滑走性低下や柔軟性低下が起こっている部位では、このように高エコー領域が多く

 

組織間も不明瞭に映ります、高エコー領域に映るとういことは、組織に水分が少ないということですので

 

しっかりと可動域を改善したり、組織間のリリースを促したりすることが必要です!!

 

今日はここまで!!

 

 

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ご質問や書いて欲しい内容がある方は、コメント欄にお願いします!!