足関節後内側組織
Thera-Hubスタッフの平峯です
前回までに紹介した、Keyger's fad padの柔軟性低下は足関節後方での痛みや背屈可動域制限の原因となります。
また、Keyger's fad padの他にも足関節背屈可動域制限の原因になるものはたくさんあります
そこで今回は、足関節背屈可動域制限ともなる足関節後内側組織(内果後方)について紹介していきます!
これは内果後方をエコー短軸にて観察した画像です(右足)
内果側から後脛骨筋腱ー長趾屈筋ー長母趾屈筋
真ん中の黒丸が脛骨動脈、両側に見えるのが脛骨静脈です。長母趾屈筋と脛骨静脈の間に脛骨神経が存在します。
(※脛骨静脈は2本の人と3本の人と個人差があります、ちなみにこのエコー画像は僕の足なのですが3本ありました!!)
この後脛骨筋腱・屈筋腱・動静脈・脛骨神経は内果後方で急激に角度を変え足底へ回り込みます
解剖学的にも走行が急激に変化することから、内果後方では摩擦ストレスがかかりやすくなります
また、この部位は虚血領域であり繰り返される摩擦ストレスや過剰な牽引ストレスなどによる、腱実質の損傷が生じると治癒しにくい部位でもあります
動脈の血管壁は分厚く下硬いですが、静脈の血管壁は薄く柔らかいため軽くプローブで圧迫しただけで
静脈は潰れてしまいます。(※エコー下での動静脈の判別はプローブで圧迫し確認 潰れる→静脈 潰れない→動脈)
とうことは、固定除去後の拘縮で浮腫が長期的に残っていたりサポーターを長時間(就寝時など)装着していたりすると静脈が圧迫され血流循環不全などにもなります。
(※サポーターは、場合によっては就寝時も装着することもあります)
特に長母趾屈筋は唯一、距骨の後方を通る筋でもあるため、長母趾屈筋の伸張性低下があると距骨の後方移動が制限され背屈可動域制限へとつながります、当然ですが母趾MP関節の伸展制限も起こります。
Keyger's fad padの硬さがある人は、長母趾屈筋が硬く、伸張性低下が起こっていることが多々あるためチェックしてみて下さい!!
今回はここまで!!