動的安定化機構

Thera-hubスタッフ 金澤整形外科の平峯です!

 

前回紹介した、棘上筋・棘下筋・小円筋に加え、肩甲下筋は

 

腱板と言われていることは、皆さんご存じかと思います。

 

この動的安定化機構と半動的安定化機構である

 

上腕二頭筋長頭腱のbiceps mechanismによって、関節窩に対する

 

上腕骨頭の求心性が維持されています。

 

棘上筋と三角筋によるフォースカップル作用

→棘上筋の内方ベクトルと三角筋の外方ベクトル

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肩甲下筋と棘下筋・小円筋によるフォースカップル作用

→内旋ベクトルと外旋ベクトルの合力により、関節窩に対する

 骨頭の安定性が形成される

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上腕二頭筋長頭腱のbiceps mechanism

肩関節肢位の違いによる、上腕二頭筋長頭腱の機能の違いのことです。

 

1stでの内旋の場合、LHBは上腕骨頭の前内側を滑走し、腱の緊張も

 

低下している状態にあります。

 

しかし、1st外旋では骨頭の直上を滑走し、なかつ内旋位よりも腱の緊張は

 

高くなります。

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そのため、腱板と同様、上方から骨頭を関節窩に抑え込む作用が形成されます。

 

これを考えると、腱板の機能低下によるLHBの炎症が起こることが

 

予想できますよね。

 

LHBの炎症を起こしてしまっているひとも多いですよね・・・

 

こういった、肢位によるLHBの走行の違いを踏まえながら

 

評価・治療を行うことが大事になってくるかと思います。

 

以上、今回はここまで!!

 

次回は、このLHBの走行を踏まえて、評価方法をお伝えします!