キシロカインテストについて

Thera-hubスタッフ 金澤整形外科の平峯です!

 

今回は、「キシロカインテスト」についてです

 

と、その前にドロップアームサインは覚えていますでしょうか?

 

これは学生時代にも習った、一般的に用いられている徒手検査ですね

 

90°外転位で保持できずに、腕が落ちてしまうと

 

「陽性」となります。

 

ドロップアームテストのコツは、手掌を下に向けて行うことです

 

 

手掌を上に向けると、肩は外旋位となり、外旋位となると棘上筋が断裂していても

 

上腕二頭筋長頭腱で代償できてしまうからです。

 

肢位に関しては、気を付けておくべき点ですね。

 

さて、「キシロカインテスト」ですが、

 

これは、キシロカイン(局所麻酔)にてブロックすることにより

 

腱板断裂なのか、炎症に伴う疼痛なのかを区別します。

 

さすがに、注射はできませんが、こういったことも知っておくことが

 

非常に重要ですので、今回ご紹介させて頂きます!

 

 

腱板断裂がなくとも、上肢の保持ができない場合があります

 

それは、腱板自体や肩峰下滑液包に強い炎症が存在する時です。

 

肩峰下滑液包の周りには、自由神経終末が数多く存在します

 

そのため、肩峰下滑液包炎が起こると

 

腱板の収縮が、肩峰下滑液包を刺激し、上肢保持の際に強い痛みを伴います。

 

この時に、腱板断裂がないのにも関わらず

 

痛みにより上肢保持ができず、「偽陽性」のドロップアームサインがみられます。

 

こういった場合に、キシロカインを打つことで痛みを除去します。

 

痛みがない、かつ上肢の保持が可能であれば、炎症が原因

 

痛みはないが、変わらず上肢の保持ができないのであれば

 

腱板断裂が起こっていると、考えます。

 

これが、キシロカインによる判別です

 

今回はここまで!!