慢性足関節不安定症(CAI) Part 2

Thera-hubスタッフ 金澤整形外科の平峯です!

 

引き続き、慢性足関節不安定症(CAI)についてご紹介していきますが、

 

今回は「病態」について!!

 

慢性足関節不安定症の病態を大まかに分類すると

 

〇バランス機能障害

〇固有受容感覚機能障害

〇筋機能障害

〇異常キネマティクス(運動学)

 

という4つになります

 

【バランス機能障害】

CAIにおいては、

静的も動的も、どちらにもバランス機能の障害を認めます。

 

バランス機能障害に関連する因子は以下のように言われています

①足関節外側靭帯や関節包の求心性神経線維の損傷

②足底感覚の低下

③体性感覚入力障害による視覚情報への依存

④足関節背屈可動域制限

⑤足関節外返し筋力の低下

 

ここでも少し解説

 

外側靭帯にも受容器が存在

→その受容器は近位と遠位の付着部に多く存在

→損傷は近位付着部が多いため、損傷の際これらの受容器も損傷

→そのため靭帯から指令が遅れる

 

②③

片脚立位など一見大丈夫そうでも、閉眼させると一気にバランスを

崩すことが多いです

 

やはり、こういったところからも視覚情報に依存している

ということが言えそうです

 

④⑤に関しては

下で解説しています!!
 

 

【固有受容感覚機能障害】

特に、足関節の底屈・内がえし方向のへの関節位置覚の低下

が多いとされています

 

【筋機能障害】

CAIにおける筋機能障害は「長腓骨筋」が取り上げられることが多いです

 

強制的に内がえしさせた際の長腓骨筋の反応時間が遅延する

 

とか、歩行時の長腓骨筋の筋活動が増大するとも言われている一方

 

歩行や着地動作での長腓骨筋の活動減少の報告もあり、

 

なかなか定まっていないのが現状のようです

 

足関節では、やはり足底部でのクロスサポートメカニズムが

 

非常に大事になってきますので、

 

内がえし筋(後脛骨筋)、外がえし筋(長・短腓骨筋)両方の

 

レーニングが必須かと思います。

 

また、足関節だけではなく股関節における報告も数多く

 

CAI群では股関節の外転・外旋筋力の低下も認められています。

 

外転・外旋筋力の低下があるから捻挫をしやすいのか

 

捻挫をするから、外転・外旋筋力が弱くなるのかまでは

 

分かりませんが、股関節との関連はあるため、股関節周囲の

 

レーニングをおろそかにしてはいけませんね

 

(ほんと股関節よわよわです。外転のMMT2とかばっかりです笑)

 

【異常キネマティクス

歩行時の前足部の内かえしが増大しているや

 

下腿の外旋が増大し、足関節の背屈可動域制限がある

 

ということが言われています。

 

背屈制限を足部外転することによって代償して

 

いかにも「背屈出てますよ!!!!!!!!」

 

みたいな人ほんと多いですよね。笑

 

他にも、歩行やランニング時の足圧中心が外側に偏位している

 

などの異常キネマティクスにおける報告があります。

 

以上、今回はここまで!!